「走ると膝の外側が痛む」
「長距離を走った後に膝がズキズキする」
ランニングやマラソンに取り組む方に多いのが「ランナー膝(腸脛靭帯炎)」です。
北九州スポーツ整骨院にも、市民ランナーの方や陸上部の学生さんが膝の痛みで来院されます。
今回は、ランナー膝の原因・症状・対処法・予防法を整骨院の視点から解説します。
ランナー膝(腸脛靭帯炎)とは?
ランナー膝は、太ももの外側を通る「腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)」が、膝の外側の骨(大腿骨外側上顆周囲)と擦れて炎症や痛みが生じるスポーツ障害です。
ランニングの繰り返しで腸脛靭帯と骨が摩擦を起こし、膝の外側に痛みが生じます。
主な症状
- 走ると膝の外側が痛む
- 走り始めは平気だが、一定の距離を超えると痛む
- 階段の下りで痛みが強くなる
- 押すと膝の外側に痛みがある
ランナー膝の主な原因
① オーバーユース(走りすぎ)
最も多い原因です。急に走行距離を増やしたり、休養を取らずに走り続けたりすると発症します。
② 身体の硬さ
太ももの外側やお尻の筋肉(大殿筋・中殿筋・大腿筋膜張筋)が硬い場合や股関節の可動域低下があると、腸脛靭帯が引っ張られて摩擦が強くなります。
③ 筋力不足
お尻の筋肉(中殿筋)が弱いと、着地時に膝が内側に倒れ、腸脛靭帯に負担がかかります。
④ 走り方・シューズの問題
オーバープロネーション(足が内側に倒れる)や、すり減ったシューズも原因になります。
・骨盤が左右に大きく揺れる
・ストライドが大きすぎる
・ニーイン(膝が内側に入る)
⑤ 硬い路面・下り坂の走りすぎ
アスファルトや下り坂は膝への負担が大きく、発症リスクを高めます。
ランナー膝の回復法
まずは安静とアイシング
痛みが強い急性期は15〜20分程度アイシングを行い、無理に走らず休養することが第一です。
痛みが落ち着いてきたらストレッチや筋力トレーニングへ移行しましょう。
整骨院での施術
北九州スポーツ整骨院では、以下のアプローチで改善を目指します。
- 手技療法:腸脛靭帯と周辺筋肉の緊張やゆがみにアプローチ
- 身体の使い方の指導:再発予防のためのセルフケア
- 当院では、ストレッチや筋力トレーニングに加えて、運動科学者・高岡英夫氏が開発した「ゆる体操」を取り入れたセルフケアもおすすめしています。股関節や骨盤周囲の筋肉の力みをやわらげ、身体全体の動きをスムーズにすることで、ランニング時の膝への負担軽減が期待できます。
セルフケア① 腸脛靭帯のストレッチ
- 立った状態で、痛む脚を後ろで交差させる
- 痛む脚と反対方向に上体を倒す
- 太ももの外側が伸びるのを感じながら30秒キープ
セルフケア② お尻の筋肉のストレッチ
- 仰向けに寝て、痛む脚を反対の脚にかける
- 反対の太ももを両手で抱えて胸に引き寄せる
- お尻の外側が伸びるのを感じながら30秒キープ
セルフケア③ 中殿筋のトレーニング
- 横向きに寝る(上半身は脱力)
- 上の脚をゆっくり持ち上げ、ゆっくり下ろす
- 左右各15回×2セット
お尻の筋肉を鍛えることで、着地時の膝の安定性が高まります。
ランナー膝の予防法
- 走行距離は徐々に増やす(週に10%以内)
- 走る前後のストレッチを徹底する(特にランニング後)
- 適切なランニングシューズを選ぶ(定期的に交換 一般的には700~800㎞が目安)
- 硬い路面・下り坂を避ける
- 週に1〜2日は休養日を設ける
- アクティブレスト(ランニングを休み、ウォーキングや自転車、水泳など負担の少ない運動を取り入れる)
こんなときは早めに受診を
- 痛みが1~2週間以上続く
- 走っていないときも痛む
- 膝が腫れている
- 痛みが徐々に強くなっている
放置すると慢性化し、長期間走れなくなることもあります。早めの対処が大切です。
まとめ
ランナー膝(特に初期)は、適切な休養とセルフケア、そして身体の使い方の改善で回復する傾向にあります。
重症例では施術を優先。その後にセルフケアに取り組んで頂きます。
「痛いけど走りたい」という気持ちはわかりますが、無理は禁物です。早めにケアすることが、長くランニングを楽しむ秘訣です。
北九州スポーツ整骨院では、スポーツ障害に特化した施術で、ランナーの皆様の競技復帰をサポートします。
①施術により痛みの除去を最優先します。
②痛みが軽減した後は、膝だけでなく股関節・骨盤・足部まで含めた身体全体のバランスを評価し、ランナー膝の原因にアプローチします。同時に自宅でのセルフケアを推奨します。
(重要)②の身体のバランスの修正から入る施術院が殆どだと思いますが、まずは①施術により痛みを除去した後に、②原因となった骨格や動作のバランスを修正していくことが大切です。

